沖縄の離島を舞台にした、静かで温かいラブストーリーと聞いて思い浮かぶ一本が、2009年公開の映画『カフーを待ちわびて』です。
原作は、作家・原田マハ氏が第1回「日本ラブストーリー大賞」を受賞したデビュー小説。「カフー」とは沖縄の言葉で「果報(いい報せ・幸せ)」を意味し、そのタイトル通り、不器用な青年のもとに舞い込んだ一通の手紙から始まる、優しい愛の物語です。
今回は、映画『カフーを待ちわびて』のあらすじやキャスト、そして先に原作小説を読んでから映画を観た筆者の正直な感想、さらに実際のロケ地についてご紹介します。
映画『カフーを待ちわびて』のあらすじと作品情報
あらすじ
南の小さな島・与那喜島(架空の島)で雑貨店を営みながら、愛犬・カフーと静かに暮らす友寄明青(玉山鉄二)。ある日、彼のもとに「私をあなたのお嫁さんにして下さい」と書かれた一通の手紙が届きます。それは、かつて明青が視察旅行の途中に立ち寄った縁結びの神社の絵馬に書いたメッセージへの返事でした。
やがて、幸(さち)と名乗る美しい女性(マイコ)が本当に島を訪れ、いつの間にか明青の家に居ついて、二人は成り行きのまま共同生活を始めることになります。幸せを諦めるように生きてきた二人が、少しずつ互いにとってかけがえのない存在になっていく姿を描いた、ピュアなラブストーリーです。
主なキャスト・スタッフ
- 監督:中井庸友
- 原作:原田マハ『カフーを待ちわびて』(宝島社刊)
- 出演:玉山鉄二(友寄明青)、マイコ(幸)、勝地涼(新垣渡)、尚玄、宮川大輔、沢村一樹、高岡早紀 ほか
- 主題歌:moumoon『EVERGREEN』
- 公開年:2009年 / 121分
原作小説を先に読んでから観たからこその感想
この作品は、沖縄移住の前に観た映画。
映画を観る前に原作小説を先に読んでいました。小説を読んでいる間は、頭の中で自由に沖縄の景色を思い描くことができて、沖縄の光や海風など、美しくイメージが膨らんでいく感覚がありました。
映画の映像そのものも、もちろんとても綺麗です。沖縄らしい穏やかな時間の流れや、赤瓦の集落の風景はしっかりと画面に収められています。
ただ、正直な感想を言うと、映像として「この景色」と限定されてしまうことで、小説を読んでいるときに感じていた、淡くてどこまでも広がるような恋愛感情と沖縄の風景のイメージが、少し変わってしまったように感じました。文字だからこそ読者それぞれの中に生まれる、あの余白のある美しさは、映像化によってどうしても一つの形に定まってしまうものなのだなと、あらためて感じさせられた作品です。けっして映画より小説が良いという意味ではありません。
決してがっかりしたというわけではなく、むしろ「原作を読んでから映画を観る」「映画を観てから原作を読む」で、こんなにも受け取る印象が変わるのかという発見があり、両方の楽しみ方ができる意味でもおすすめしたい一本です。まだ小説を読んでいない方には、ぜひ原作から先に手に取ってみてほしいと思います。
舞台は架空の離島、撮影は今帰仁村で
物語の舞台は「与那喜島」という架空の離島として描かれていますが、実際の撮影は沖縄本島北部の今帰仁村(なきじんそん)を中心に行われたようです。原作のモデルとなったのは伊是名島とも言われていますが、映画のロケは今帰仁村の今泊という集落や古宇利島、浜比嘉島などで行われたとのこと。
なかでも、主人公・明青が営む「友寄商店」のロケ地として使われたのは、赤瓦の屋根とフクギ並木が美しい今帰仁村・今泊集落。潮風から家々を守るために植えられたフクギの並木道は観光地ではありますが、今も現地の人々の暮らしとともに残っていて、映画のあの静かな空気感を肌で感じられる場所です。離島の設定でありながら、実際には本島北部を車で巡りながら訪ねられるロケ地が点在しているのも、この作品の楽しみ方のひとつです。
まとめ:小説と映画、両方で味わいたい「カフー」の物語
- 第1回日本ラブストーリー大賞受賞の原田マハ・デビュー作を映画化
- 玉山鉄二×マイコによる、静かで丁寧なラブストーリー
- 原作を先に読むと、映像化によるイメージの変化も味わい深い
- 舞台は架空の離島だが、実際のロケ地は今帰仁村・今泊集落や古宇利島
『カフーを待ちわびて』は、沖縄の美しい景色とともに、不器用な二人の心の距離が少しずつ縮まっていく過程をじっくり見せてくれる作品です。映画だけでなく、ぜひ原作小説も手に取って、それぞれのイメージの違いを楽しんでみてください。
視聴方法
2026年9月現在、『カフーを待ちわびて』はAmazon Prime Videoでのレンタルまたは購入で視聴可能です。。
「TSUTAYA DISCAS」ではレンタルが可能です。見たい映画を検索して、チェックを入れておくと、順番に送られてきます。返却はポストに入れるだけ。
今時、DVDって感じもしますが、ここで紹介している、ちょっと古い映画は、ネット配信されていないもが多いので、歴代の沖縄が舞台の映画を見るには、便利なシステムです。
主なプラン
定額レンタル8: 月額2,052円(税込)
定額レンタル4: 月額1,026円
都度課金(単品)
2026年8月現在
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