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映画『The Color of the Sun 太陽ぬ色(ザ・カラー・オブ・ザ・サン)』沖縄を舞台に描く青春映画

太陽ぬ色(The Color of the Sun)
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沖縄を舞台にした新しい映画が、世界的な映画祭で注目を集めています。

太陽ぬ色 | The Color of the Sun
太陽ぬ色 | The Color of the Sun、インタグラムより

作品のタイトルは、『太陽ぬ色(たいようぬいろ)』。
英題は『The Color of the Sun』。
カナダ出身のザビエル・テラ(Xavier Tera)監督が手がけた長編映画です。
2026年に開催された第83回ヴェネツィア国際映画祭のオリゾンティ部門に正式選出され、ワールドプレミア上映。さらに、2026年9月11日に国際批評家連盟賞(FIPRESCI賞)を受賞しました。
このことで、沖縄の地元紙でも記事として掲載されました。
琉球新報:沖縄で撮影 映画“ザ・カラー・オブ・ザ・サン” ベネチアで批評家連盟賞「政治、若者の成長を融合」

沖縄を舞台にした映画が世界的な映画祭で評価された作品として、沖縄に住んでいる人はもちろん、沖縄に興味がある人にもぜひ知ってほしい映画です。
と言いながら、筆者もまだ見ていませんが、非常に興味があり、様々な情報をかき集め情報をまとめてみました。

Click here for the English translation page

追記:2026年10月2日付 琉球新報が監督、出演者のインタビュー記事を掲載。(有料記事)

「今もまだ驚きの中にいる」ベネチア国際映画祭で批評家連盟賞を受賞の「ザ・カラーズ・オブ・ザ・サン 太陽の色」尚玄プロデューサーらに聞く

『太陽ぬ色』はどんな映画?

公表されている内容から、『太陽ぬ色』は、沖縄本島を舞台にした青春映画。
物語の主人公は、高校生のカメイ。
高校最後の夏を前に、将来への不安を抱えながら過ごしていたカメイと友人たち。そこへ現れるのが、那覇のアメリカ軍基地で育った少年・コリンです。
同じ沖縄に暮らしていても、育った環境は大きく違う2人。
カメイとコリンが出会ったことで、それまでの日常が少しずつ変わっていく。
友情、恋愛、初めての経験、仲間との関係、そして裏切りなどが描かれているようです。
10代の少年たちの青春を描きながら、その背景には沖縄の歴史や米軍基地の存在も表現されている。
とのことです。

沖縄が舞台だからこそ見えてくるもの

この映画の大きな特徴は、単純に「沖縄の美しい風景」を背景する映画ではないというところ。沖縄で暮らす若者の日常が物語の舞台となっている。その日常の中には基地の存在があります。
映画では、沖縄で暮らす少年と、那覇のアメリカ軍基地で育った少年との関係が描かれている。
本土から沖縄を見ている人、沖縄で暮らしている人が感じる視点、それぞれの角度で見え方が異なる映画の可能性もあるのではないかと、現時点では考えています。青春映画としても、沖縄の基地存在を考える映画としても楽しみな作品です。

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沖縄出身・沖縄ゆかりの出演者に注目

『太陽ぬ色』で特に注目したいのが、沖縄にゆかりのある出演者。

ヴェネツィア国際映画祭の公式キャストには、Naoto Shimajiri、West Mulholland、Ichiro Andre Castro、Daido、Yuma Taira、Shiyun Nakamura、Erika Oda、Sachiko Fukumotoの名前が掲載されています。

このうち沖縄との関係が確認できる出演者を紹介します。

※出演者の日本語表記については、沖縄での撮影開始時の報道や各人物のプロフィールなどをもとにしています。現時点で公表されいるのが英語表記が中心のため、万が一、誤りがあった場合、申し訳ありません。

島尻直人

島尻直人(しまじり・なおと)さんは、本作の主人公・カメイを演じています。
沖縄県出身の若手俳優で、今回の『太陽ぬ色』では、沖縄で暮らす高校生を演じている。
海外の映画祭で世界に紹介される沖縄映画の中心人物を、沖縄出身の若手俳優が演じているという点でも注目。今回の作品が長編映画での大きな飛躍となることを期待したいです。

平良柚磨

平良柚磨(たいら・ゆうま)さんも、沖縄出身の出演者の一人。
『太陽ぬ色』では、カメイたちの青春を描く物語の中で重要な役割を担っています。
平良柚磨は、2020年の短編映画『BOUNDARIES』にも出演しているとのこと。『BOUNDARIES』は、2078年の沖縄を舞台に、沖縄本島が「ベース」と呼ばれる安全区域と、それ以外の荒廃した地域に分断された未来を描いたSF短編。
大阪アジアン映画祭で上映されており、沖縄と米軍基地をめぐる未来社会を描いた作品に以前から出演していたことも興味深いところです。
今回の『太陽ぬ色』でも、沖縄と基地というテーマにつながる作品にへの出演となっています。

大道(DAIDO)

大道(DAIDO)さんも沖縄側の若者を演じる出演者。
まだ出演作の情報は多くありませんが、今回の作品が長編映画での重要な出演となっているとのこと。
本人のSNSでも『太陽ぬ色 / THE COLOR OF THE SUN』について発信しており、沖縄から世界へ作品を届ける出演者の一人として注目したいところです。
インスタグラム

カストロ・イチロー・アンドレ

カストロ・イチロー・アンドレ(Ichiro Andre Castro)さんも、本作の主要キャストの一人。
琉球新報が撮影開始時に紹介した写真には、島尻直人、平良柚磨、大道とともに登場しており、沖縄側の若者を演じる主要キャストとして参加している。
海外の映画祭ではローマ字表記の Ichiro Andre Castro として紹介されています。

琉球新報:沖縄と米国 少年の友情描く 映画「青は太陽の色」 県内で撮影始まる

小田エリカ―那覇市出身の実力派女優

ここからは有名どころ。

沖縄に興味がある人なら、もう一人注目したいのが小田エリカ(おだ・えりか)さんです。
小田エリカさんは1979年9月13日、沖縄県那覇市生まれ。1998年、是枝裕和監督の映画『ワンダフルライフ』で映画デビュー。
その後、

  • 『ワンダフルライフ』
  • 『アライブ』
  • 『美しい夏キリシマ』
  • 『エリ・エリ・レマ・サバクタニ?』
  • 『風の残響』
  • 『アコークロー』

などに出演しています。特に『ワンダフルライフ』は、是枝裕和監督の代表作の一つ。
『エリ・エリ・レマ・サバクタニ?』では、2005年のカンヌ国際映画祭にも参加しています。
沖縄出身の女優が、海外の映画祭で注目された経験を持ち、今回再び沖縄を舞台にした作品に出演しているというのは非常に興味深いところです。

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福本幸子―沖縄で育った国際派女優

福本幸子(ふくもと・さちこ)さんも沖縄に深い関わりを持つ女優さんです。
1982年5月3日、アメリカ・テネシー州生まれですが、沖縄県北中城村で育ったそうです。
13歳からモデル活動を始め、2000年には香港映画『ジェネックス・コップ2』で映画デビュー。
その後、台湾でも活動し、台湾のテレビドラマ『波麗士大人』などに出演。
日本語だけでなく、英語、北京語、台湾語、広東語を話すことができ、アジアを舞台に活動してきた国際派の女優です。
沖縄を舞台にした映画では、2011年の『琉神マブヤー THE MOVIE 七つのマブイ』にも出演しています。また、近年は映画『パシフィック・マザー』にも出演。

沖縄を拠点としながら、海外でも活動してきた経歴を持つ福本幸子さんが、本作に出演している点にも注目。

尚玄―沖縄出身の俳優がプロデューサーとして参加

そして、沖縄映画好きなら忘れてはいけないのが尚玄(しょうげん)さんです。
尚玄さんは1978年6月20日、沖縄県生まれ。
大学卒業後にヨーロッパでモデルとして活動し、2005年の映画『ハブと拳骨』で本格的に俳優としてデビュー。
その後、

  • 『カフーを待ちわびて』
  • 『アコークロー』
  • 『太秦ライムライト』
  • 『義足のボクサー GEN-SAN PUNCH』
  • 『遠いところ』
  • 『春に散る』
  • 『宝島』
  • 『風のマジム』
  • 『木の上の軍隊』

など、数多くの映画に出演しています。
沖縄を舞台にした作品への出演も多く、沖縄映画を語る上では欠かせない俳優の一人です。
『太陽ぬ色』では、プロデューサーの一人として作品に参加。
さらに作品データでは、カメイの父親役の声を担当していることも確認されています。
俳優として出演するだけでなく、沖縄を舞台にした国際共同製作映画をプロデュースする側として関わっている点も注目です。

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『太陽ぬ色』は沖縄の若手俳優にも注目したい

『太陽ぬ色』が面白いのは、単に「沖縄を舞台にした外国人監督の映画」というだけではなく、島尻直人、平良柚磨、大道、カストロ・イチロー・アンドレといった沖縄側の若い出演者に加え、那覇市出身の小田エリカ、沖縄で育った福本幸子、そして沖縄出身の尚玄まで参加しているところが注目したいところでです。
沖縄を舞台に、沖縄にゆかりのある俳優たちが、海外の映画人と一緒に作った作品。
沖縄から世界へ発信される映画として、今後出演者たちがどのように活動していくのかにも注目したいところ。

35mmフィルムで撮影された沖縄

もう一つ注目したいのが、映像。『太陽ぬ色』は35mmフィルムで撮影されています。
デジタル撮影が主流となった現在、あえてフィルムで沖縄を撮影した作品。
ヴェネツィアでの作品評でも、沖縄の光や風景を印象的に捉えた映像が評価されたとのこと。

特に沖縄の「ゴールデンアワー」と呼ばれる美しい光の時間帯など、沖縄ならではの光景がどのように映像化されているのかにも注目したい映画です。沖縄好きの人なら、ストーリーだけでなく、「映画の中で沖縄がどう映っているのか」にも注目してみたい作品です。

大きな映画館でも楽しみたいですが、桜坂劇場でも見てみたい映画です。

『太陽ぬ色』作品情報

  • 作品名:太陽ぬ色
  • 英題:The Color of the Sun
  • 監督・脚本:Xavier Tera(ザビエル・テラ)
  • 製作国:カナダ・イタリア・日本
  • 上映時間:約110分
  • 言語:日本語・英語
  • 撮影地:沖縄本島
  • 撮影期間:2025年11月17日~12月19日
  • 撮影:35mmフィルム
  • 主な出演者:島尻直人、West Mulholland、カストロ・イチロー・アンドレ、大道、平良柚磨、中村シユン、小田エリカ、福本幸子
  • 世界初上映:第83回ヴェネツィア国際映画祭
  • 部門:オリゾンティ
  • 受賞:国際批評家連盟賞(FIPRESCI賞)
  • 日本公開:2027年劇場公開を目指す

主な出演者リスト

出演者役柄・沖縄との関係
島尻直人カメイ役・沖縄県出身
West Mulhollandコリン役
カストロ・イチロー・アンドレ沖縄側の主要キャスト
大道(DAIDO)沖縄側の主要キャスト
平良柚磨沖縄側の主要キャスト
中村シユン出演
小田エリカ那覇市出身・女優
福本幸子沖縄県北中城村育ち・女優
尚玄プロデューサー・カメイの父親役(声)

※出演者の日本語表記については、沖縄での撮影開始時の報道や各人物のプロフィールなどをもとにしています。

沖縄好きなら注目しておきたい映画

沖縄を舞台にした映画は、これまでも数多く作られてきました。『太陽ぬ色』も青春映画ではありますが、これまでの沖縄映画とは少し違った視点を持っているように感じています。
それは、沖縄で暮らす若者の目線から、沖縄の歴史や基地、アイデンティティーを描いていること。
沖縄の「美しい海」「青い空」「南国の風景」というイメージではなく、沖縄の近代の歴史があり、現在も基地とともに暮らす人たちがいるという現実。
この映画は、そんな沖縄の現実の姿を描いているのではないかと想像しています。

2027年の劇場公開に期待

『太陽ぬ色』は、2026年のヴェネツィア国際映画祭で世界初上映され、国際批評家連盟賞を受賞しました。
日本では2027年の劇場公開を目指しているとされています。
沖縄を舞台に、沖縄にゆかりのある若手俳優たちが出演し、カナダ出身の監督が沖縄を撮影した作品。そして、その作品がヴェネツィア国際映画祭で評価されたというのも興味深いところ。

沖縄に少しでも興味のある方、そして「観光地ではない沖縄」を映画から感じてみたい人には、今後ぜひチェックしておきたい一本かと思います。また、沖縄にはまったく興味の無い方が観て、沖縄へ関心を寄せてくれるような映画になって欲しいものです。

『太陽ぬ色(The Color of the Sun)』。

2027年の日本公開が決まったら、沖縄を舞台にした映画として、改めて紹介したい作品です。

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