沖縄映画というほどの映画ではありませんが、一応、沖縄が舞台になっているとのことで、見てみました。
『3-4×10月』(さんたいよんえっくすじゅうがつ)は、1990年9月15日に公開された北野武監督の2作目の作品です。上映時間は96分、配給は松竹。キャッチコピーは「軍団、野放し!」。海外向けの英語タイトルは『Boiling Point』です。
ヤクザモノってこともあり、コザ周辺の風景を見ることができます。
どんな映画?(ネタバレなしのあらすじ)
主人公は、ガソリンスタンドで働きながら草野球チームに所属する青年・雅樹。ある日、ヤクザとトラブルになったことをきっかけに、草野球チームとヤクザの抗争に発展していきます。
雅樹は仲間と一緒に拳銃を手に入れるため、沖縄へ向かいます。沖縄ではチンピラヤクザと出会い、行動を共にすることに。
BGMがなく、セリフも少なく、説明も最小限で淡々と物語が進みます。いわゆる分かりやすいヤクザ映画を想像して見ると、ちょっと戸惑うかもしれません。でも、そこがこの作品のユニークなところです。
1990年のコザの風景が見られる
1990年の作品なので、かろうじてまだ「コザっぽい」風景が残っているように感じます。
沖縄在住の方が見ると「ここ、見たことある」、観光で来たことがある方なら「こんな雰囲気だったのか」と、今の沖縄との違いを楽しめます。
どうして沖縄が舞台なのか?
見ていて気になったのが、**どうして沖縄を舞台にしたのか?**という点です。
- 銃を得るためなのか?
- 時代背景などのイメージ作りのためなのか?
少し、分からない面はありますが、とてもユニークな作品でした。
ちなみに、ネットで見かけた評論では、この作品の沖縄はまだ記号的な扱いで、後の『ソナチネ』(1993年)で、沖縄が主人公にとっての遊び場=楽園=終焉の地という意味を持つようになる、と語られていました。「沖縄での北野映画」を見比べてみるのも面白そうです。
北野武監督、2作目とは思えないクオリティー
この作品、北野武監督の2作目の作品です。
もちろん、最近の映画の方が質が高いと思いますが、2作目にして、このクオリティーはやはり才能のある方なんだなぁ、と思いました。
調べてみると、前作『その男、凶暴につき』(1989年)は、もともと他の監督が降板した後の代打での登板で、脚本も別の方でした。本作は、北野監督が初めて自ら脚本を手がけた作品で、撮影の柳島克己さんとの初タッグでもあり、「真のデビュー作」と評されることもあるそうです。
公開当時は興行的には振るわなかったものの、批評家の評価は高く、のちに再評価されている作品でもあります。BGMを使わず、場面をバッサリ省略する独特の演出は、「引き算の美学」とも言われています。
若かりし頃のたけし軍団、石田ゆり子さん、豊川悦司さん
若かりし頃の、タケシ軍団や石田ゆり子さんなどもなかなか見ものです。
何より、今では主役クラスの俳優豊川悦司さんも出演されています。
キャストはたけし軍団を中心に固められていて、ビートたけしさん本人も出演(主役ではなく脇役)。ほかにも、渡嘉敷勝男さん、ベンガルさん、ジョニー大倉さんなど、個性的な顔ぶれです。「あの人、こんなところに!」を探しながら見るのも楽しい作品です。
「3-4×10月」というタイトルの意味
ちょっと不思議なタイトルですが、「3-4x」は、劇中の草野球の試合で、スコアボードに表示される「3-4x」に由来します。
「10月」は、もともと10月公開の予定だったためにつけられたそうですが、実際には9月に公開されたため、結果的に意味がなくなってしまった、という裏話があります。
また、ラストシーンの撮影では、予想以上の大爆発が起きて近隣が騒ぎになり、たけしさんが住民に謝罪する事態になったものの、その映像がそのまま作品に使われた、というエピソードも伝わっています。
沖縄好き・北野映画好きなら、一度は
正直、万人にオススメ!という作品ではありません。説明が少なく、淡々と進むので、好みは分かれると思います。
でも、1990年のコザの空気感を味わいたい人、北野武監督の初期作品に興味がある人、若かりし頃の出演者を見たい人には、おもしろい一本だと思います。
『3-4×10月』作品情報
- 公開日:1990年9月15日
- 上映時間:96分
- 監督・脚本:北野武
- 撮影:柳島克己
- 出演:小野昌彦(柳ユーレイ)、石田ゆり子、豊川悦司、ビートたけし、渡嘉敷勝男、ベンガル、ジョニー大倉ほか
- 配給:松竹
- 英語タイトル:Boiling Point
視聴方法
2026年10月現在、『3-4×10月』のネット配信サービスはありません。
(配信サービスは頻繁に変更になりますので、視聴前に各サービスご確認ください)
「TSUTAYA DISCAS」ではレンタルが可能です。見たい映画を検索して、チェックを入れておくと、順番に送られてきます。返却はポストに入れるだけ。
今時、DVDって感じもしますが、ここで紹介している、ちょっと古い映画は、ネット配信されていないもが多いので、歴代の沖縄が舞台の映画を見るには、便利なシステムです。
主なプラン
定額レンタル8: 月額2,052円(税込)
定額レンタル4: 月額1,026円
都度課金(単品)
2026年8月現在
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