2026年7月更新
沖縄を舞台にした名作映画を数多く届けてくれた、故・崔洋一監督の1989年公開の作品『Aサインデイズ』。
原作は、沖縄ロック界の伝説的シンガー・喜屋武マリーさんを描いた利根川裕氏のノンフィクション小説『喜屋武マリーの青春』。
単なる音楽映画にとどまらず、本土復帰前の沖縄の空気感や基地問題、ベトナム戦争の影などを深く考えさせられる名作となっています。今回は、そんな『Aサインデイズ』の魅力や見どころを紹介!
映画『Aサインデイズ』のあらすじと見どころ
1970年代・本土復帰前の「コザ」と熱いロックシーン
舞台は1970年代、本土復帰直前の沖縄・コザ(現在の沖縄市)。当時のコザは米兵相手の飲食店やクラブが立ち並び、独特の熱気にあふれていました。
沖縄のロックといえば「紫」や「CONDITION GREEN」が有名ですが、映画のモデルとなった喜屋武マリーさんのバンド「MARIE WITH MEDUSA」も欠かせない存在!
米兵相手に発展していった当時の沖縄音楽シーンの熱量を、スクリーンを通してリアルに垣間見ることがでる。映画を観ると「原作の小説も読んでみたい!」と強く惹き込まれました。
沖縄の海や空だけではない「リアルな沖縄」を描いた崔洋一監督の視点
美しい観光地としての沖縄ではなく、米軍基地とともに生きる人々の暮らしや、ベトナム戦争へと向かう兵士たちの姿など、当時の複雑な沖縄の表情が画面越しに迫ってきます。
様々な側面から沖縄という場所を問いかける崔洋一監督ならではの視点に、深く考えさせられるます。
今見ると豪華すぎる!注目のキャスト陣
メインキャストの素晴らしい演技はもちろん、脇を固めるキャスト陣の中には、後に大活躍される方々がたくさん出演されています!
- 川平慈英さん(サブ役)
テレビやサッカー番組でお馴染みの川平慈英さん。沖縄出身であり、ご自身のバックグラウンドも重なる非常に重要な役どころを熱演されています。 - 余貴美子さん(ヨーコ役)
今や日本を代表する大女優となられた余貴美子さん。作中のセンシティブ(濡れ場)なシーンで登場するのですが、その背中の美しさと堂々とした佇まいが圧倒的に格好よく、凄まじい存在感です!一瞬の登場でありながら、まるで一枚の映画ポスターのように強く心に残ります。
余談ですが、余さんが朝ドラの「ちゅらさん」に出演されていたことをご存知の方も多いと思いますが、余さんは若い頃から、数多くの沖縄の映画に出演されています。有名どころでは「釣りバカ日誌イレブン」でタクシーの運転手役を演じてられます。この中でのうちなーぐち(沖縄方言)が非常にうまくびっくりしました。
余さんが出演した沖縄が舞台の映画だけで記事にできそうです。 - 伊藤淳史さん(一男役)
今や日本のエンタメ界では欠かせない存在の伊藤淳史さんも、子役(当時)として出演されています。本作が彼の映画初出演のようです。
他にも、豪華なキャスト陣による素晴らしい演技が楽しめます!
主題歌は喜屋武マリーさんご本人が歌う「愛は限りなく」
映画の主題歌を務めるのは、モデルとなった喜屋武マリーさんご本人の「愛は限りなく」です。魂のこもった歌声と楽曲は、作品の雰囲気をさらに引き立てる大きな聴きどころとなっています。
作品情報・キャスト&スタッフ一覧
キャスト
エリ:中川安奈
サチオ:石橋凌
ひろみ:広田玲央名
竜ちゃん:SHY
ミッキー:浦田賢一
きよし:清水昭博
サブ:川平慈英
ヨーコ:余貴美子
「WHITE」のママさん:亀渕友香
与那覇:大地康雄
たか子:中尾ミエ
正史:岡田祉明
良太:山本秀史
一男:伊藤淳史
兄貴分:マットーヤ・毛平
ギター教室教師:奈良敏博
スタッフ
監督:崔洋一
脚本:斎藤博、崔洋一
原案:利根川裕『喜屋武マリーの青春』
音楽:埜邑紀見男
主題歌:喜屋武マリー「愛は限りなく」
撮影:浜田毅
セカンドカメラ:栢野直樹、松島孝助
照明:矢部一男
美術:今村力
録音:細井正次
整音:小野寺修
編集:冨田功
助監督:竹安正嗣、佐々部清、遠田裕司、中田秀夫
製作担当:小橋孝裕
音響効果:斉藤昌利
技斗:高瀬将嗣
スタジオ:大映スタジオ、にっかつ撮影所、東映東京撮影所
現像:IMAGICA
プロデュース:土川勉
企画協力:東条あきら、喜屋武幸雄
製作者:山本洋、佐藤正之
製作協力:大映映像
製作:大映
